2020/09/04 17:13

一般社団法人「次亜塩素酸化学工業会」は、2020年9月1日付で報道機関向けで北里研究所・北里大学より発表された「新型コロナウイルスに対する消毒薬の効果を検証 日常生活におけるSARS-Cov-2感染予防に有用な製品を評価」のプレスリリースを引用し拡散するメディアの影響を受け、誤認報道による消費者の混乱を招くとし、以下の見解を発表いたしました。

一般社団法人「次亜塩素酸化学工業会」の見解の原文はこちら⇒https://www.hcia.or.jp/pdf/20200902a.pdf

<概略>
北里研究所・北里大学より9月1日付で発表された検証結果は、経済産業省・NITE(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)が6月26日に同時発表した「新型コロナウイルスに対する代替消毒方法の有効性評価(最終報 告)」に対立するものですが、途中まで検証に参加していた北里大学の結果が最終報告に掲載されなかったのは、試験方法・試験環境・使用する次亜塩素酸水の有効塩素濃度およびpHの記載が不十分であり再現性が低いことによるものと見解。
・試験方法の問題1:試験液中の蛋白質濃度が記載され ておらず、試験の公平性に疑義を挟まざるを得ません。
・試験方法の問題2:「次亜塩素酸ナトリウム」の試験では、ウイルス液と試験液の混合比率の明記がなく、「次亜塩素酸水」に関しては、試験方法の記載が一切ないという、極めて不自然な報告内容である点。
・試験に使用した次亜塩素酸水について:試験液の試験時点での有効塩素濃度、pH、試験終了時の有効塩素濃度に関する記載がなく、 国を代表する試験機関の研究結果報告としては不十分。

経済産業省・厚生労働省・消費者庁の正式合同発表した結果は、国立感染症研究所・学校法人北里研究所・国立大学法人帯広畜産大学・国立大学法人鳥取大学及び一般財団法人日本繊維製品品質技術センターと共同で進めていた新型コロナウイルスを用いた検証試験結果について審議を行った最終的な報告となります。既に最終報告を出している北里研究所が新たに北里大学と共同で政府が出した報告と反対の発表を出すことは消費者だけでなく社会全体に混乱を招く恐れがあります。報道機関各社は情報の取り扱いに十分注意いただき、消費者の皆様は検証結果が「再現性のある結果」であるかどうかを意識して情報の取捨選択いただきますようお願い申し上げます。

<参考情報>
一般社団法人 次亜塩素酸化学工業会 WEBサイト⇒https://www.hcia.or.jp/


<用語>
・COVID-19・・・病名
・SARS-Cov-2・・・ウイルス名